大手企業のVtuber活用におけるメリット・デメリットまとめ
DMMやサントリー、ロート製薬といった大手企業でも導入が進んでいるVtuber。
広報やマーケティング目的で利用されることが多いですが、どのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか?
Vtuber(バーチャルYoutuber)とは?
VTuberとは「バーチャルYouTuber」の略で、主にYouTube上で動画等の配信活動を行う架空のキャラクター群を指すのに用いられる呼称です。「
【随時更新】DMMやサントリーなど大企業・自治体の公式VTuber(バーチャルYoutuber)アカウントの事例まとめ - デザインフォワード
日本では「キズナアイ(A.I.Channel - YouTube)」や「月ノ美兎(月ノ美兎 - YouTube)」が有名です。
サントリーやロート製薬、DMMなど企業が自社のVtuberを制作する例も増えてきています。そこで、Vtuberが通常のYoutuberと比べてどのようなメリット・デメリットがあるかを考察してみました。
大手企業が活用するメリット
スキャンダルがないのでマネジメントが容易
通常のYoutuberと比べると、異性関係の問題や倫理的な問題・事件といった人間特有の理由によってアカウントが閉鎖されるリスクが少ないです。バーチャルコンテンツであるメリットといえそうです。
自社のブランドに合わせたVtuberのカスタマイズが容易
既存のYoutuberとコラボする場合、自社ブランドに沿ったYoutuberを見つけるのは至難の業でどこかで妥協する必要がありました。一方で、Vtuberはゼロから作り上げられるバーチャルコンテンツなので、衣装や容姿といった外見や性格に至るまで、全てを自社のトンマナに合わせることが可能です。
企画の幅が拡大
スケジュールやコストなど生身の人間では実現しにくいようなコンテンツであっても、バーチャルコンテンツであれば可能です。現実世界では高コストで諦めてしまうような企画でもVtuberなら全てが2D・3Dのコンテンツ制作になるので、低コストでかのうになる可能性が高いです。
Vtuberの音声・動画コンテンツ販売による収益化が可能
従来のYoutuberや芸能人コラボではコラボに対してフィーを払い、出費しかありませんでした。しかし、Vtuber自体の人気が上昇すれば通常のライセンスビジネスのようにキャラクターグッズやコンテンツを制作してそれ自体から収益を図れるかもしれません。
デメリット
Vtuberの中の人への依存
スキャンダルは起こらないというメリットはあるものの、声優である「中の人」の身ばれや病気による継続リスクがあります。万全の態勢を作るのであれば、マニュアルなどを通じて中の人を複数備えておく必要がありそうです。中の人が複数いると24時間365日ライブ配信など現実のYoutuberではありえないコンテンツを作れるようになりそうです。
現実空間での不都合
バーチャルコンテンツなので、イベントの実況中継など現実空間でのコンテンツを作れません。中の人がイベント会場に出向くのはリスクが高すぎるので、モニター越しでの実況中継など不自然な形でしかこの問題は解決できなさそうです。
制作コストが青天井
今後Vtuberが増えていき、競争激化からコンテンツの質が向上していく事が予想されます。そうなった場合、コンテンツの制作といっても紙芝居レベルのものからジブリ映画クラスのものまでお金はいくらでもかけられてしまうので、質とコストのバランスが肝になりそうです。