【スゴデザ】甲子園を『デザイン』の視点で分析してみた【マーケティング事例考察】
スゴデザ‐マーケティングの成功事例-
秀逸にデザインされたマーケティングの成功事例を紹介します。
高校球児の夢舞台「甲子園」
全国15万人いるといわれる高校球児。
その中のごく一握りのみが出場できる全国高校野球選手権記念大会。
そんな夢の舞台は全国民の注目を集めており、企業にとっても製品PRの格好の機会になっています。この記事では甲子園の企業のコミュニケーションを「デザイン」視点で3つのポイントから考察します。
ビオフェルミン製薬の「ビオフェルミン号」
阪神園芸さんがビオフェルミン号でグラウンド整備するのって、ビオフェルミンが腸内をお掃除してるイメージを表してるのかなってずっと思ってる#阪神園芸 #甲子園 pic.twitter.com/m46nrAST8r
— あおい (@insignisblue125) 2017年8月14日
甲子園の試合前や5回終了時に出てくるグラウンド整備車、通称「ビオフェルミン号」。「お腹の調子を整える」というビオフェルミンの効能を「荒れたグラウンドをきれいに整える」整備車の働きを通じて表現しています。
「お腹の調子を整えるビオフェルミン!」など製品の効果や機能をストレートに表現してもピンとこないような製品の場合は、この例でいう「整える」といった効果や機能のコアな部分を生活者がなじみやすい領域で分かりやすく伝える方が効果的です。
まず「効果や機能のコアは何か?」を考え、次に「それをどこで伝えるとわかりやすいか」を考える方法は参考になりそうです。
ちなみに「ビオフェルミン号」のミニカーはお土産としても人気です。
NTTドコモ「オーエン甲子園」
バックネット裏・内野席の2階席の前方壁部分にメッセージが流れる電光掲示板があります。ドコモはここを利用して、応援メッセージを募集して流しています。
「通信を支える」自社の仕事を「応援メッセージ」を支える演出を通じて表現することでブランドイメージの向上を図っています。
このように「自社の製品がどのように使われているかを把握して、共感の高い形でマーケティングを行っていく」考え方は参考になります。
飲める氷嚢「かちわり氷」
8月3日(金)。東京・築地は晴れ
— 日刊スポーツ (@nikkansports) 2018年8月3日
5日に甲子園大会が始まりますが昨夏、16年ぶりに甲子園球場に行ってきました。
外野スタンドで購入したのがかち割り氷。今はビニール袋に密閉された状態で売られていました。猛暑には氷嚢替わりになります。今年も熱戦期待です!(担当Y)#高校野球 #甲子園名物 pic.twitter.com/kU32R67dQs
甲子園のスタンドで販売されているビニール袋入りの氷、通称「かちわり氷」。1袋200円で夏の高校野球開催時のみ販売されていて、阪神タイガースの試合では売られていません。
「かちわり氷」は1957年に発明されました。当時はタコ焼きの舟型の容器にかき氷を入れて販売していたのですが、オープンな容器ではシロップがこぼれやすく不評でした。そんな中で金魚すくいの袋にヒントを得て「暑さ対策の氷嚢にもなるし、氷が溶ければストローから水を飲める」という画期的な製品が誕生しました。
氷の用途である「飲む」と「冷やす」を1つの製品で実現するプロダクトデザインは一見原始的ですが現代でも参考になります。日ごろから「様々な製品がどのような用途を満たしているか、そしてそれらをくっつけて新たな製品は作れないか」を考えるのはいいトレーニングになりそうです。
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