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【スゴデザ】石鹸を売らずに○○を売れ!海外ユニリーバの画期的なマーケティング成功事例

スゴデザ‐マーケティングの成功事例-

秀逸にデザインされたマーケティングの成功事例を紹介します。

「OMO Book of Dirt」とは?

「OMO Book of Dirt」はユニリーバの洗剤ブランド・OMOが南アフリカで実施したユニークなプロモーションです。貧困率15%前後に留まっている南アフリカでは児童の教育やITインフラが普及し始めており、教育の充実や児童の健康管理が社会課題となっています。

そんな中でOMOはこれらの社会課題を自社製品と結びつけるプロモーションを実施しました。

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泥で絵柄が浮き出る絵本というアイデアによって、遊び⇒教育⇒手洗いをスムーズに結びつけることに成功しました。

秀逸なデザインのポイント

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この「OMO Book of Dirt」のマーケティング的な秀逸さは以下の2点と考えます。

社会課題と商品利用の連動

南アフリカにおける児童への教育普及や児童の衛生環境の改善といった社会課題と石鹸による手洗いという商品の利用シーンを「泥を塗ると柄が現れる本」によって結びつけることに成功しています。

このように社会課題をスタートにして自社製品の利用シーンをゴールにした時に、その間にどのようなコマがあればスタートとゴールをスムーズに結びつけられるかを考える方法は有効かもしれません。

社会課題と結びつくことによって、その製品の存在意義を世の中に強く印象付けられるので、商品ブランドイメージ向上にも寄与しそうです。

特殊な新技術の活用

児童への教育普及や児童の衛生環境の改善といった社会課題と石鹸による手洗いという商品の利用シーンを結びつけるために、今回の施策では「泥を塗ると柄が現れる」新技術を活用しています。

ただ単に社会課題を解決するだけでなく、生活者に「何それ?」と言われるようなタネを仕込んでおくことによって、興味喚起・話題拡散を図っています。単純に社会にいいことを行うのに加えて、PR露出による波及効果を狙うためにはコンテンツに厚みを持たせることが大切です。

継続的な展開

絵本という媒体を選んだことで、コンテンツを差し替えることで何回も継続的に学校とコンタクトを取ることが可能になります。このように利用者と継続的な関係を築くことで自社製品の販路開拓にもつなげて行くことが可能になります。

このように単発の面白企画ではなく、継続的に関係性を築くにはどうすればいいかを考えるのも大切です。

商品体験の創出

石鹸を売るのが最終的な目的だとしても、石鹸を直接売り込むのではなく、「石鹸を使いたくなる体験」を創出することがポイントです。

生活者・購入者が使いたくなる状況を作り上げる視点を忘れないようにしましょう。

その他のマーケティングの成功事例

このブログではいろいろな企業のマーケティングの成功事例を紹介します。

資生堂の化粧品における秀逸なマーケティング事例↓

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