共働き主婦も学生も使える「ジョブ理論」とマーケティングの話
「ジョブ理論」って何?
みなさん、「ジョブ理論」って聞いたことありますか?
今回は学生も主婦も社会人も知ってて得する「ジョブ理論」を簡単に紹介します。
「ジョブ理論」は
「人がモノやサービスを採用する(雇用する)時、
モノやサービスを通じて成し遂げたいこと(ジョブ)がある」
という考えに基づいた理論です。
以下の本がマーケティング界隈では必読書と言われています。
ジョブ理論 イノベーションを予測可能にする消費のメカニズム (ビジネスリーダー1万人が選ぶベストビジネス書トップポイント大賞第2位! ハーパーコリンズ・ノンフィクション)
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本の中ではドライバーにとっての「ミルクシェイク」のジョブとして
「退屈な長い運転時に、程よく時間をかけて溶けてくれる」ことや
「ベーグルみたいにクルマに粉が落ちない」こと、
「ジュースなどに比べて腹持ちがいいこと」が挙げれれていました。
「なぜミルクシェイクが買われるか?」という問いかけ対して、
従来のマーケティングの考え方であれば
「冷たくて甘いものが飲みたかったんだろう」
と単純に考えるところを、
「生活者はその製品・サービスを通じて何の欲求を満たしたかったのだろう?」
と行動の上位目的を深く観察・考察するところがジョブ理論の肝になります。
「オレンジ」でひも解くジョブ理論
有名な小話でジョブ理論が実生活にどのように役に立つか紹介します。
あなたは2人の娘を持つお母さん。
ある日姉妹のそれぞれから
「オレンジを6個買ってきて欲しい」
というリクエストがありました。
あなたは12個のオレンジを買ってきて2人に6個ずつ渡しました。
しかし、しばらくすると姉妹が2人でオレンジが6個余ったと返しに来ました。
どういうことか・・・?
実は
姉は「家族のためにマーマレードを作りたいからレモンの『皮』が6個分欲しい」
妹は「家族のためにオレンジジュースを作りたいからレモンの『中身』が6個分欲しい」
ということだったのです。
オレンジという果物一つを見ても、
オレンジが提供するジョブには
・「爽やかな香りと程よい苦みを提供する」
・「甘みと酸味がバランスよく釣り合った果汁を提供する」
という2つがあることが分かります。
もし、あなたが2人に6個ずつオレンジを買って欲しいといわれた時に
「何のジョブを満たそうとしているか?」
という視点を持っていれば、せっかくのレモンを無駄にせずに済んだことでしょう。
このようにジョブ理論は日常にも十分に役立つ考え方になっています。
日常から「ジョブ=本当に満たしたい目的」を意識してみてはいかがでしょうか?
「ジョブ理論」完全理解読本―ビジネスに活かすクリステンセン最新理論 (SHOEISHA DIGITAL FIRST)
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ジョブ理論とマーケティングの関係
ジョブ理論の「客は何をもってこの商品・サービスを雇っているか」という視点はマーケティングやコミュニケーションを考えるうえで役に立ちます。
また、ジョブ理論は人についての洞察から成り立っているのでデザイン思考とも親和性が高い理論です。
このブログでもジョブ理論に基づいてデザインされている事例を紹介するので、ぜひ目を通してみてください!
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